日本畜産学会報
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Lactobacillus caseiのチーズ醗酵に及ぼす影響に關する研究
VII. Lactobacillus caseiのチーズ醗酵に於けるVitamin B2 (Lactoflavin)含量に及ぼす影響に就いて
大條 方義
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1943 年 15 巻 2 号 p. 101-110

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抄録
(1) green cheeseの場合と,醗酵を略完了したcured cheeseの場合とに就いて,螢光法に依り理化學的にLactoflavinを定量し,Lactobacillus caseiのチーズ醗酵に於けるLactoflavin含量に及ぼす影響を檢討した。
(2) この試驗に用ひたチーズは何れも多量のLactoflavinを含み,市販のものに比すれば約2倍量のLactoflavinを含有してゐた。
(3) L. caseiはlitmus-milk中の培養に於てもS. lactisより早く,多量のLactoflavinを生成するが,本菌を用ひたチーズはgreen cheeseに於て2倍位,醗酵せるチーズに於て1.5倍位對照のものよりも多量のLactoflavinを含有してゐた。
(4) S. lactisチーズ中に於けるLactoflavinの増加率はS. lactis+L. casei-cheese中に於ける場合よりも少しく大であつた。
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