1959 年 29 巻 6 号 p. 362-364
関東地方の生牛乳から分離した乳酸菌および類似の菌株138株のうち,典型的乳酸菌,またはリトマス牛乳に培養した場合の性質に特徴を示すもの30株をえらび,蛋白分解力を試験した。
実験の結果,乳酸菌には蛋白質を加水分解するものは少ないが,Lactobacillus casei typeのT-32およびStreptococcus faecalis typeのT-49は,乳酸を生産するとともに,蛋白質を強く(約30%)分解し,Str. the-rmophilus typeのT-136, Lb. casei typeのT-126およびMicrococcus typeのT-18は,やや強く(約10%)分解することを明きらかにした。