日本畜産学会報
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台湾産水牛(Bubalus bubalis)のルーメン内揮発性脂肪酸と微生物叢
藤田 薄吉今井 壮一扇元 敬司
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1979 年 50 巻 12 号 p. 850-854

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抄録

台湾産水牛のルーメン内VFA組成,細菌構成,および繊毛虫構成について調査した,その結果,平均VFA濃度は5.7mmol/100ml,総細菌数は約1010/ml,繊毛虫密度は約106/mlで,牛の粗飼料給与時のそれとほぼ類似した値であった.またそのVFA組域は,酢酸が最も多く,次いでプロピオン酸,酪酸の順であった.細菌構成はグラム陰性桿菌が最も優勢で,次いでグラム陽性球菌が多かった.繊毛虫構成は,特にEntodinium属の構成で本邦産牛のそれとはかなり異なり,西アジア産水牛,本邦産牛,およびインド産こぶ牛のそれの混合型と思われる構成を示した.

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