日本畜産学会報
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豚肉の銅含量ならびに測定年度,季節,品種,筋肉および性による差異
玉手 六朗大高 文男
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1979 年 50 巻 6 号 p. 386-391

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抄録

豚肉の常在的な無機成分のうち銅(Cu)についてその含量を明らかにし,また2,3の要因一測定年度(1965,1966および1968年),季節(春および秋),品種(ランドレース種およびヨークシャー種),筋肉(半膜様筋,胸最長筋,頭半棘筋および咬筋)および性(雌および去勢雄)一による差異を検討した.すなわち履歴が明らかで,飼育条件および屠殺方法などが規定されている65頭のブタの枝肉から筋肉試料を採取し,原子吸光法によりそのCu含量を測定して,つぎの結果を得た.豚肉のCu含量を,新鮮物中および灰分中の値で各要因別に示した(表1).そのうち全試料(219個)についての平均値(95%信頼限界)および変動係数は,新鮮物100g中で0.114±0.006mgおよび36.3%,灰分1g中で0.105±0.005mgおよび37.9%であった.また2,3の要因による豚肉のCu含量の差異は,主効果では季節要因の場合が最大で,筋肉要因がこれにつぎ,年度および品種要因もいく分影響したが,性要因の影響は全く認められなかった.交互作用では,年度×季節のみが有意のかなり大きな影響を示した.

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