1980 年 51 巻 5 号 p. 342-346
乳酸菌Lactobacillus bulgaricusを単独およびStreptococcus thermophilusと混合培養で発酵乳を製造し,フレーバーに及ぼす混合培養の効果について検討した.その結果,L. bulgaricus単独の発酵乳では組織,味(taste)の評価が低く,総会評価も低かったが,混合培養により著しく改善された.L. bulgaricusはs. thermophilusとの混合培養により乳酸生産量とアセトアルデヒド生産量が高まり,フルーバーの評価を高めた.S. thermophilusは発酵乳の組織を良くしたが,L. bulgaricusにより共生的に生育が促進されることはなかった.