日本畜産学会報
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鶏の血中窒素成分量およびアルギナーゼ活性に対する飼料中アルギニン,リジン,尿素およびα-アミノイソ酪酸の影響
佐藤 全功中矢 雅明伊藤 宏
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1982 年 53 巻 9 号 p. 635-641

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抄録
6ヵ月齢の雄鶏を用い,カゼイン飼料ヘアルギニン(3%),リジン(2%),尿素(1%)およびα-アミノイソ酪酸(AIB,0.5%)を組合せ添加し給与した時の血中尿素,アンモニアおよびアルギニン濃度,ならびに腎臓と肝臓アルギナーゼ活性の変化を測定した.
血中尿素濃度は,尿素,アルギニン又はリジンの添加によって増加した.過剰アミノ酸給与によるこの増加は腎臓において生成された尿素の再吸収増加によるものと思われた.血中アルギニン濃度は過剰アルギニンの給与によって高まった.腎臓アルギナーゼはアルギニン飼料によって増加し,リジンをこれに加えることによってさらに高められた.しかしこの酵素活性は,低アルギニン基礎飼料ではリジンが過剰であっても高まらなかった.腎臓アルギナーゼ活性はAIB添加によって著しく低下した.
これらの鶏の血中アルギニン量の増加は,AIBのアルギナーゼに対する直接的影響とは別に,アルギニンの腎再吸収に対する促進作用を示すものと考えられた.肝臓アルギナーゼ活性は著しく低く,過剰アルギニン,尿素およびAIBによる影響は小さかった.
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