日本畜産学会報
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ホルスタイン種牛の肝臓および腎臓のセレン濃度におよぼす給与飼料の影響
久米 新一向居 彰夫柴田 正貴
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1982 年 53 巻 9 号 p. 630-634

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抄録
ホルスタイン種牛の体内におけるセレンの蓄積量におよぼす給与飼料の影響を調べる目的で,ホルスタイン種牛の肝臓,腎臓,血液およびふんのセレン濃度を定量した.九州農業試験場でけい養したホルスタイン種初生子牛および1ヵ月齢の牛の肝臓のセレン濃度は1.26~1.74ppmで成牛のセレン濃度0.43~1.42ppmよりやや高い値を示したが,腎臓のセレン濃度は1.81~2.92ppmで成牛のセレン濃度3.54~6.41ppmより低い値を示した.またホルスタイン種成雌牛14頭を3群に分けて全摂取飼料中のセレン濃度がそれぞれ約0.03-0.05ppm,約0.08~0.11ppmおよび約0.10-0.17ppmで飼養した結果,肝臓,血液およびふんのセレン濃度は摂取飼料中のセレン濃度に影響された.同時に摂取飼料中のセレン濃度が低下するにつれて体内のセレン濃度が低下したことから,セレン含量の低い粗飼料主体で飼養した牛ではセレンが不足している可能性があることも推察された.また血液およびふんのセレン濃度から,体内におけるセレンの蓄積量を推察することも可能であろうと考えられた.
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