黒毛和種繁殖雌牛の登録審査時の諸形質ならびに繁殖能力と枝肉成績との遺伝的関連性
1996 年 67 巻 6 号 p. 511-518
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1996 年 67 巻 6 号 p. 511-518
黒毛和種繁殖雌牛の登録審査時に測定されている諸形質,ならびに繁殖能力と枝肉成績との遺伝的関連性を多形質アニマルモデルによるREML法により推定した.分析形質は,広島県下で収集された外貌審査による減率4項目および審査得点,体測定値3形質,繁殖能力2形質(初産月齢および分娩間隔)ならびに枝肉成績5形質である.外貌審査形質,体測定値および枝肉成績の遺伝率は中位から高めで推定されたが,繁殖能力の遺伝率は非常に低い値であった.外貌審査形質と体測定値間の遺伝相関は,体重体高比を加えないモデルでは高く推定された.初産月齢は,外貌審査形質,体側定値および枝肉成績と好ましい遺伝的関連性を示したが,分娩間隔と脂肪交雑評点の間には正の好ましくない関係が認められた.今後,枝肉成績に対する選抜圧が強くなることが予想されるため,分娩間隔の増加に注意する必要性が示唆された.
