日本畜産学会報
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ウズラ始原生殖細胞のニワトリ生殖腺への移住
小野 珠乙横井 亮平前田 誠司西田 隆雄青山 裕彦
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1998 年 69 巻 6 号 p. 546-555

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抄録

ウズラ初期胚血流循環中の始原生殖細胞(PGCs)をニワトリ胚血流に導入した.ウズラとニワトリのPGCsを識別するために,3種のモノクローナル抗体,QCR1,QB2,2C9について,ニワトリおよびウズラ生殖細胞における免疫組織化学的染色性を調べた.QCR1,QB2はウズラ特異的であり,2C9はニワトリ特異的であった.さらに,3種とも発生段階特異的染色性を示した.ウズラPGCsを導入したニワトリ胚をHamburger and Hamiltonのステージ29で調べたところ,生殖腺にウズラPGCsが定住しており,全体の14.2%を占めた.ウズラPGCsを導入したニワトリ雄ヒナ精巣に外来のウズラおよび内在のニワトリの精原細胞の2つの集団が観察された.

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