日本畜産学会報
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農産物の価格変動と市場規模に基づくブロイラーと鶏卵の先物市場における出来高の推定
賀来 康一
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2000 年 71 巻 9 号 p. 370-380

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抄録

1992-1998年の平均価格変動係数(%/年)は,横浜生糸8.95,東京粗糖10.12,前橋乾繭20.51,東京小豆13.63,東京米国産大豆9.61,東京とうもろこし10.76,東京アラビカコーヒー8.30,東京ロブスタコーヒー4.74,国産ブロイラーもも肉9.14, Mサイズ鶏卵15.85であった.1992-1997年の平均市場規模(億円/年)は,国産生糸274億円,輸入粗糖557億円,国産乾繭122億円,北海道産小豆257億円,米国産大豆1,284億円,米国産とうもろこし2,373億円,輸入コーヒー生豆1,059億円,国産ブロイラーもも肉1,850億円,Mサイズ鶏卵1,540億円であった.1992-1991年の出来高(枚/年)を従属変数,価格変動係数(%/年)と市場規模(億円/年)を独立変数とした重回帰式から,価格変動と市場規模の大きい農産物には先物市場での大きな出来高を見込むことができる(P<0.05).ブロイラーと鶏卵先物取引の推定出来高は3.1万枚/日と3.3万枚/日であり,上場後5ヵ月間の平均出来高は20,476枚/日と5,446枚/日であった.

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