日本畜産学会報
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茶飲料残渣の飼料調製•貯蔵技術の開発
蔡 義民増田 信義藤田 泰仁河本 英憲安藤 貞
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2001 年 72 巻 10 号 p. 536-541

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抄録

低未利用飼料資源を有効に利用するため,容易に流通できるポリドラムサイロを用い,食品産業廃棄物である茶飲料残渣の飼料調製•貯蔵技術を検討した.茶飲料生産工場から排出された緑茶飲料残渣には乳酸菌は検出されず,好気性細菌および酵母が高い菌数で分布していた.茶飲料残渣に含まれるグルコースなどの可溶性炭水化物(WSC)がきわめて少ないため,飼料作物のようなサイレージ発酵が出来なかった.飼料作物から分離された乳酸菌株Lactobacillus plantarum FG1または市販乳酸菌剤Lactobacillus rhamnosus SN1とAcremonium属菌由来のアクレモニウムセルラーゼを添加して茶飲料残渣サイレージを調製した.乳酸菌とセルラーゼを添加した茶飲料残渣サイレージはpH値が低く,乳酸含量が高い良質なものが調製され,125日間の貯蔵中に変敗しなかった.また,茶飲料残渣サイレージにはタンパク質,機能性成分であるカテキン類,カロチンおよびビタミンEなどが豊富に含まれた.

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