地球環境
Online ISSN : 2758-3783
Print ISSN : 1342-226X
火山灰土壌の分布と特殊性
渡邉 哲弘
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2016 年 21 巻 1 号 p. 11-20

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抄録

土壌は生態系において、植物に水や養分を供給し、また系(土壌)から流出する水の量や質に影響を与える。火山灰土壌は、火山砕屑物を主な材料として生成した土壌であり、黒く軽しょうで透水性と保水性に優れ、有機物やリンを良く吸着するという性質を持っている。これらの性質は、火山灰土壌に含まれる極めてサイズの小さいアロフェン、イモゴライト、フェリハイドライト、有機Al(Fe)複合体の反応性に起因している。これらは、高い反応性より活性Al・Feと呼ばれる。火山砕屑物の風化により生成するこれらの活性Al・Feは、時間とともに減少し、火山灰土壌はより風化・生成の進んだ非火山灰土壌へと変化する。しかし、火山帯の土壌は非火山性土壌へと生成が進んだ後も、近隣の土壌と比べて活性Al・Feを多く含んでおり、より大きな有機物蓄積やリンの吸着のポテンシャルを有している。自然および農業生態系の基盤である土壌に対して火山砕屑物が与える影響を考慮することは、より正確な自然の理解と適正な利用につながる。

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© 2016 一般社団法人国際環境研究協会
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