火山噴火は、陸上生態系に対する最も強い攪乱の1つである。その強度が高い場合には土壌までも破壊され、破壊された土地に侵入した生物による環境形成作用がその後の生態系発達に強く影響する。また、火山噴出物にはリン等は含まれるが、大気を起源とする窒素は含まれず、窒素が生態系発達の初期制限要因となる。本稿では、これらの火山遷移に関する研究成果を解説する。さらに、著者らが行ってきた2000年に大噴火した三宅島の火山灰堆積地における研究から、火山灰の広域的影響とその後の回復過程、遷移初期植物の窒素の獲得特性と環境形成作用に焦点を当てた研究成果の一部を紹介する。