中部森林研究
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福井県のクマ出没予測を目的とした豊凶モニタリング調査における豊凶判定基準の検討
水谷 瑞希 服部 耕平國永 知裕
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ジャーナル オープンアクセス

2025 年 73 巻 p. 49-52

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抄録
福井県ではクマの大量出没予測を目的に,ブナ科樹木3種を対象とした豊凶モニタリング調査を実施してい る。この調査は出没予測には有用であるものの,豊凶判定については一般イメージとの乖離が課題となっている。 そこでこれまでの調査データから,クマの大量出没が作柄不良年に発生すること,豊作20%,並作50%,不作以下 30%の割合となることを条件として,豊凶判定基準を検討した。密に着果した個体の割合を指標として,決定木 分析で出没年の作柄条件を求め,さらに実際のデータの頻度分布および確率分布にもとづいて,樹種ごとに豊作 と並作の下限値を設定した。検討の結果,出没年との対応や豊凶の割合において妥当な分類基準を策定した。
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© 2025 中部森林学会
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