ケモインフォマティクス討論会予稿集
第42回ケモインフォマティクス討論会 東京
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ポスター発表
機械学習を用いた組成式からの無機化合物結晶系予測
*見内 伸之田中 健一中野 博史浮田 昌一白沢 楽冨谷 茂隆小寺 正明船津 公人
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p. 1P22-

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抄録

近年は情報科学理論・コンピュータの性能向上に伴い、マテリアルズインフォマティクスが盛んに研究されている。特に与えられた組成式からその結晶構造を機械学習を用いて予測する研究は多くの報告例があった。しかし、機械学習を用いた予測モデルは結晶形成に影響を与える化学/物理的因子を調べることが難しく、未だ結晶決定に関する謎は多く残されていた。そこで本研究では無機化合物の結晶系を組成式から予測する解釈性の高い機械学習モデルを構築し,予測と共にその因子を調べた。組成式を構成している原子の原子半径・組成等から作成した128個の特徴量を用いて無機化合物の結晶系を予測した。機械学習モデルRandom Forestを用いた予測モデルは0.682の正解率を示した。加えてRandom Forestから得られた特徴量の寄与率を調べたところ、組成(特に組成の比率)が結晶系予測に大きく寄与していることが明らかとなった。構成元素に拘らない組成比依存性が結晶決定にはあることを初めて示した。

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