ケモインフォマティクス討論会予稿集
第42回ケモインフォマティクス討論会 東京
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ポスター発表
FAU型ゼオライトにおける炭化水素分解反応に関する電子状態シミュレーション
*沓脱 拓郎杉本 学
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p. 1P24-

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抄録

接触流動分解(FCC)は、重油分から高付加価値成分を得るための手法であり、多孔性材料であるゼオライトを触媒としている。今回はFCCにおける炭化水素分解反応に注目して、DFTB法による分子動力学計算で、この化学反応を再現できるか否かについて検討した。フォージャサイト型の結晶構造に、任意の数のAl原子とH原子を導入し、そのH原子によって生成するブレンステッド酸点と表面からのH2O脱離によって生成するルイス酸点を細孔表面に有するモデルを作成した。そのモデルを用いて、様々な温度における炭化水素分子の反応過程を調べたところ、ルイス酸点を含む場合のみ分解反応が進行した。また、反応温度による分解生成物の違いも確認された。この分解反応は、ルイス酸点でのヒドリド引抜き反応を契機として進行することがわかった。

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