本稿では、多様な働き方が必要になるのは、不可逆的な流れであることを説明し、フリーランスという選択肢について解説を行った。フリーランスといってもハイスペックからロースペックまで様々であるが、着目したいのは、企業のイノベーション創出や経営基盤強化に貢献できる「変革型フリーランス」であると述べた。企業に高い価値提供を行うフリーランスの事例も出てきてはいるものの、まだ多くの課題がある点にも触れた。フリーランス人口は全世界的に見て増加傾向にある。フリーランスをキャリアの選択肢として考える人にとっては、どういう要素が必要なのかを意識し た会社員時代を送ってほしい。変革型フリーランスのように企業に高い価値を提供できるようなフリーランスであれば、自ら仕事を選択することができ、一定程度の単価水準を保つことができるからだ。変革型フリーランスというキャリアについて、どういう要素が成功要因になり得るのかなどの詳細な研究は今後の課題としたい。