2015 年 7 巻 1 号 p. 38-44
本稿では,近年利用環境が整いつつある オープンデータに関して,その概要を紹介 した.主として,国や自治体などの公的機 関がデータを提供する役割を担っているが, 民間企業が保有するデータをオープンデー タとして公開する動きもある.例えば,2014 年9 月に東京メトロは創立10 周年を記念し て,リアルタイムの列車位置,遅延時間な どの情報をオープンデータとして公開し, 当該データを活用したアプリ開発コンテス トを実施した.これは,鉄道事業者として 日本初の試みであり,今後鉄道事業者各社 に拡がっていくことが期待されている. また,オープンデータを活用した事例を 数多く揃えて,カタログサイトなどで併せ て紹介していくことにより,利用を促進し ていくことも重要である.