抄録
本稿では,近年利用環境が整いつつある
オープンデータに関して,その概要を紹介
した.主として,国や自治体などの公的機
関がデータを提供する役割を担っているが,
民間企業が保有するデータをオープンデー
タとして公開する動きもある.例えば,2014
年9 月に東京メトロは創立10 周年を記念し
て,リアルタイムの列車位置,遅延時間な
どの情報をオープンデータとして公開し,
当該データを活用したアプリ開発コンテス
トを実施した.これは,鉄道事業者として
日本初の試みであり,今後鉄道事業者各社
に拡がっていくことが期待されている.
また,オープンデータを活用した事例を
数多く揃えて,カタログサイトなどで併せ
て紹介していくことにより,利用を促進し
ていくことも重要である.