理学療法学Supplement
Vol.31 Suppl. No.2 (第39回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 461
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神経系理学療法
ギランバレー症候群におけるリカンベントエルゴを使用した脚伸展筋力の評価
*秦 和文小峰 美仁高石 真二郎浦川 宰舌 正史今井 太郎鶴川 俊洋間嶋 満三井 隆男野村 恭一島津 邦男
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抄録
【はじめに】ギランバレー症候群は従来より比較的予後良好な疾患と考えられてきたが、完全回復にいたる症例は60~75%である。しかし、急性期からのリハビリテーション(以下、リハ)の重要性は認識されているものの、過用性筋力低下や過用性損傷等の懸念と回復期からの筋力強化練習にも客観的な指標がないのが現状である。我々は一般的理学療法とリカンベントエルゴによる筋力評価・強化練習を実施し、帰結良好であった症例を経験したので、理学療法(以下、PT)の内容とその経過を紹介する。
【評価】脚伸展筋力の測定は、三菱電機(株)社製StrengthErgo 240を使用し、回転速度30r/minの測定条件で5回転施行した。5回転の内、各下肢の最大トルク体重比を下肢筋力とした。
【症例1 症状と理学療法経過】64歳、女性。2003年1/1、熱発は無く鼻汁出現。1/14より全身の脱力と筋痛出現し、1/17起立・歩行不能にて当院入院された。その後症状の進行により、1/28~2/1、2/2~2/7に免疫グロブリン静注療法(IVIg)を施行した。1/25よりbed sideでのPT開始、症状の進行停止後、2/5から車椅子への離床を開始した。2/7から運動療法室にPT移行、脚伸展筋力体重比30r/m(以下、伸展筋力):右0.02/左0.05 N・m/kg、2/14伸展筋力:右0.1/左0.09 N・m/kg、 2/18リハ科転科、起立練習開始。2/20伸展筋力:右0.2/左0.23 N・m/kg。2/24歩行練習開始、2/28伸展筋力:右0.51/左0.49 N・m/kg、3/11歩行自立、3/20伸展筋力:右1.15/左1.03 N・m/kg、3/22自宅退院。その後週2回の外来followとなった。
【症例2 症状と理学療法経過】30歳、男性。2003年6/11、38度台の熱発が出現。6/18四肢遠位に痺れ感出現し、他院に入院。著変なく退院したが、その後四肢筋力低下出現、7/1歩行不能、7/14当院緊急入院された。同日呼吸筋麻痺の進行により人工呼吸器管理とIVIgを開始された(~7/18)。7/16より拘縮予防目的にbed sideでのPT開始、7/30人工呼吸器離脱、8/1車椅子への離床を開始した(7/25~29 IVIg再度施行)。8/11運動療法室にPT移行、伸展筋力:右0.4/左0.4 N・m/kg。8/13立位練習開始、8/18伸展筋力:右0.73/左0.76 N・m/kg。8/19歩行練習開始、8/27リハ科転科、伸展筋力:右1.18/左1.14 N・m/kg。9/2 T-caneと左オルトップAFOにて歩行自立、伸展筋力:右1.31/左1.33 N・m/kg、その後9/16伸展筋力:右2.25/左2.24 N・m/kg 、9/19独歩にて自宅退院。その後週2回の外来followとなった。
【考察とまとめ】本症例は可及的早期からbed sideでのPTを施行し、患者の全身状態や症状の変化、自律神経症状に注意して車椅子への離床を促した。また予後不良推定因子を考慮に入れて、起立・歩行練習が実施できない状態においてもリカンベントエルゴを用いての筋力評価と強化練習を行うことで、比較的良好な予後をたどったと考えられる。
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© 2004 日本理学療法士協会
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