理学療法学Supplement
Vol.31 Suppl. No.2 (第39回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 78
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骨・関節系理学療法
高校男子バスケットボール選手の障害実態調査
*角田 祐子
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抄録
【はじめに】近年、スポーツ現場において理学療法士の関わりが多くなり、その種目も多岐にわたる。その中で、競技別の特異性を把握することが重要となってくる。今回我々は、高校男子バスケットボールにおける障害の把握をインターハイレベルと県内高校生レベルの選手間で調査を行った。
【対象と方法】対象は、2003年3月T県にて行なわれたバスケットボール大会に参加した男子選手105名とした。内訳としては、インターハイレベルの高校生60名、県内のバスケット部に所属する高校生45名であった。方法は選手全員に1)ポジション2)競技歴3)現在抱える障害4)既往歴についてアンケート調査を行なった。尚、現時点で競技に支障があるものに対しては、その発生時期と状況、競技においてどの程度支障があるか記載し、さらに10点満点で競技能力が十分に発揮できているか自己評価を行なわせた。
【結果】現在抱える障害については、県内選手45名中、上肢2名、体幹2名、下肢14名、インターハイレベルの選手は60名中、上肢4名、体幹1名、下肢19名が障害を有していた。この中で、傷害のもっとも多かった下肢傷害の詳細は、県内選手が大腿1名、膝7名、下腿2名、足部・足関節4名が傷害を有し、インターハイレベルの選手では大腿2名、膝5名、下腿4名、足部・足関節11名が傷害を有していた。さらに、10点満点の自己評価では県内選手の方が平均4.6点、インターハイレベルの選手では6.8点であり、県内選手の方が現在抱える障害などにより、競技力発揮が十分に行なえていないと感じている結果となった。
【考察】今回の結果では、障害を有する選手のほとんどが下肢障害であり、これについては諸家の報告するものと同様であると考える。しかし、その障害部位に着目すると、県内選手では膝関節障害が多かった事に比べ、インターハイレベルの選手では足関節障害が多く見られた。また、競技にどの程度支障が出ているか自己評価させた結果では、県内選手の方がインターハイレベルの選手より競技力発揮に支障を来していると感じている者が多い結果となった。これらのことから、障害部位の発生の相違は、選手個人のスキルによる問題もあると考えられるが、それだけではなく、インターハイレベルのチームでは、平素から傷害予防について指導を受ける機会が県内選手に比べ多く、障害予防に対する日常からの意識づけがある程度なされているかも知れない。傷害予防や障害を有した際の対応はチームの体制が整備されることはもちろんではあるが、個々の選手自身に対しての障害に対する自己管理や障害の認知についての啓発も同時に幅広く行なわれるべきであると考える。
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© 2004 日本理学療法士協会
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