理学療法学Supplement
Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 1211
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内部障害系理学療法
脳卒中患者における急性期リハビリテーションに与える因子の検討(第2報)
―発症から退院時における機能障害改善度の検討―
*照井 和史舟見 敬成高島 真希横川 博英小泉 仁一
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抄録
【目的】脳卒中患者における急性期リハビリテーションに与える因子の検討(第1報)の目的に従い、今回、当院に脳卒中治療目的で入院された全ての患者に対し、発症から退院時における機能障害の改善度に影響を与える因子の検討を行ったので以下に報告する。
【対象と方法】平成16年5月18日より当院に脳卒中(クモ膜下出血・その他の脳出血・ラクナ梗塞・アテローム血栓性梗塞・脳塞栓)治療目的にて入院された患者全員(初発・再発を含む)を対象とした。方法は、主治医よりリハビリテーション(以下リハ)の処方を受けた後、リハ担当スタッフが入院時・2週間時・退院時のBr.stage、脳卒中重症度評価基準(以下JSS・NIHSS)を評価する。また、基本情報も含め、入院日翌日の血圧、血糖値、HbA1c、総コレステロール(以下TC)、中性脂肪、LDLコレステロール(以下LDL)、HDLコレステロール(以下HDL)の入院時生化学検査データをカルテより調査を行う事とした。入院時と退院時でのBr.stage・JSS・NIHSSの差と基本情報から年齢、発症から来院までの時間(以下時間)、上記生化学検査データの単回帰分析を行った。統計解析ソフトはSPSS12.0を使用し、5%未満を有意水準とした。
【結果】平成16年5月18日より11月8日までの間に調査を終えた患者182名に対しての結果を示す。脳卒中病型別分類はクモ膜下出血17名、脳出血34名、アテローム血栓性梗塞68名、ラクナ梗塞43名、心原性脳塞栓症20名。脳卒中初発者は129名、再発者は53名。平均入院期間は22.29±13.87日。Br.stageではTCが低いほど改善度が良い傾向が認められた。JSSでは、時間が短いほど、HDLが高いほど改善し、年齢・LDLが低いほど改善度が良い傾向が認められた。NIHSSでは、時間が短いほど改善が認められた。その他の項目に関しては有意差を認めなかった。
【考察】日本脳卒中学会の脳卒中治療ガイドライン2004では、急性期からの積極的なリハと、運動障害に対しては自然回復を待つよりもリハを行うことが強く勧められている。しかし、運動麻痺に対するファシリテーションは各々の手法に改善度の差は無いとされている。また、脳卒中急性期患者データベース構築研究では、加齢・脳卒中既往・高血圧・高脂血症・糖尿病が予後不良因子としてあげられており、今回の結果もコレステロールを中心として、いくつかの生化学検査値が機能障害の改善に影響を与えていた。脳卒中発症後の重症化予防に向けて、発症前から意識付けや、啓蒙活動を行っていく必要があると思われる。
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© 2005 日本理学療法士協会
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