理学療法学Supplement
Vol.46 Suppl. No.1 (第53回日本理学療法学術大会 抄録集)
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シンポジウム「中枢神経障害の歩行再建を担う」
再生医療と歩行支援ロボット“RE-Gait®”を使った歩行再建
弓削 類
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p. E-45

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抄録

 我々は,宇宙再生医療センターで頭蓋由来間葉系幹細胞を使った脳梗塞の再生医療の臨床治験をするプロジェクトを進めている。中枢神経系の細胞治療が始まれば,移植した幹細胞を効率的に神経として機能させる必要があり,そのためのリハビリテーションが特に重要となる。そのため正常歩行をプログラム化した歩行支援ロボット“RE-Gait®”の研究開発し上市した。RE-Gaitは,再生医療のリハビリテーション用に開発をしたロボットで,これまでのロボットとの違いは,一定期間RE-Gaitを使用し回復後に外せることを目標とするが,現状の理学療法の現場でも使える事が分かった。既に全国の病院,デイケアセンター等で200例以上の症例で使われ外転,分廻し歩行,骨盤引き上げ,Back Knee等の異常歩行の改善に役立っている。RE-Gaitは,長年,理学療法が蓄積してきた中枢神経の治療の多くの成果を補填するtoolとして有用である。今後は,再生医療との組み合わせによる相乗効果の検証を行う。(2018年日本機械学会賞,日本福祉工学会賞,日本設計工学会賞,日本ロボット学会実用化賞の受賞とご支援を頂いた)

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© 2019 日本理学療法士協会
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