抄録
日本では、令和 3年5月に第 2次自転車活用推進計画を閣議決定し、4つの目標を掲げた。その中には「サイクルツーリズムの推進による観光立国の実現」がある。既に全国各地でサイクルツーリズムが推進され、ハード面の整備は着実に進んでいるが、ソフト面、特に地域でのサイクリストの消費購買行動を促進するための施策は不十分である。この領域について様々な角度から調査を行なったが、論考レベルにおいても先行研究が殆ど見当たらない。そのため本稿では、サイクルツーリズムにおいて地域、サイクリストそれぞれが抱える課題を整理し、その課題解決に有効であった、地域での消費購買行動促進システムの構築と実践について報告する。