抄録
本研究では住民からのニーズの高い生活利便施設の充実度の視点から「住みやすさ」について分析した。具体的には、石川県を事例としてメッシュ単位で徒歩到達圏における施設の充実度を定量化し、その生活機能を4 つのクラスターに分類して考察した。その結果、若中年層が多い金沢市・野々市市などの地域では徒歩圏内における施設充実度が高い居住メッシュのカバー率が高い。一方、超高齢化の進む奥能登地域では徒歩圏内の生活利便性の低さが課題として浮かび上がった。本分析に用いたデータは入手可能な公開情報であり、また汎用性のある分析手法のため他地域でも同様の分析が可能である。