抄録
(一社)シェアリングエコノミー協会では、シェアリングエコノミーの定義を「インターネットを介して個人と個人の間で使っていないモノ・場所・技能などを貸し借りするサービスです。」としている。一方、日本では「互助・共助の姿勢」が存在している。また、農村部を中心として生産から消費まで生活圏での循環型社会が構成されている。本研究では、この人的かつ社会的関係も「田舎版シェアリングエコノミー」ではないかと捉えている。そこで、本研究では、シェアリングエコノミーと「田舎版シェアリングエコノミー」を活用した地域活性化に関して、福井県永平寺町での実証からみえる成果と課題をまとめる事を目的とする。その結果、福井県永平寺町において、シェアリングエコノミーの用語自体を知らない、または、プラットフォーム自体のコミュニティが小さく、サービスを享受する者が圧倒的に少ない等の課題が山積している事がわかった。