抄録
ワーケーションが注目を集めてから久しいが、既往研究の対象はワーケーションの参加者が中心であった。本研究は「自らが参加するのではなく部下を参加させる立場の経営幹部」を対象に、従業員1千人以上と未満の企業規模別にワーケーションの現状評価を比較分析した。経営幹部の関心はあるものの実施率は約1割に留まり、約7割が今後普及しないという厳しい評価であった。従来のバケーションと異なる新たな目的を示したところ、地域での事業創造重視の「イノベーション型」と地域での学び重視の「エデュケーション型」の関心が高く、さらに新たな目的を持ったワーケーションに経営幹部が参加する試行事業も実施し、その関心度を把握した。