抄録
本研究は、協働型プロジェクト学習において学生が経験する「内的変容」と「実践的戦略思考」の形成過程を明らかにすることを目的とし、授業実践に基づいて質的帰納的分析法を適用した。自由記述データの分析により、「他者との関わりを通じた自己変容」や「試行錯誤を通じた自己見直し」、「感情的充足感と納得感」などの内的変容に加え、「行動の工夫と調整」や「表現の洗練と伝達意識の向上」といった実践的戦略思考の発達が確認された。これらの変容は、知識の獲得にとどまらず、協働的な学びの中で実践的戦略思考を深化させ、自己を再定義し、課題解決能力を高めていく過程を描き出しており、協働型プロジェクト学習の教育的意義を示唆している。