日本口蓋裂学会雑誌
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統計
大分岡病院マキシロフェイシャルユニットにおける口唇裂・口蓋裂患者の臨床統計的観察
竹内 正彦古川 雅英小椋 幹記牧 直美柳澤 繁孝
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2022 年 47 巻 1 号 p. 30-36

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抄録

2005年2月から2019年12月までの15年間に大分岡病院マキシロフェイシャルユニット(以下,当科とする)を受診した一次症例と二次症例の口唇裂・口蓋裂患者を対象に臨床統計的観察を行い,以下の結果を得た。
1.15年間に当科を受診した一次症例と二次症例を合わせて口唇裂・口蓋裂患者は282名であった。
2.患者の住居地は大分市が147名(52%)と最も多かった。
3.初診時年齢は,一次症例では中央値13日,二次症例では中央値107ヶ月であった。
4.裂型別では,唇裂群29名(10%),唇顎裂群が55名(20%),唇顎口蓋裂群135名(48%),口蓋裂群52名(18%),粘膜下口蓋裂群8名(3%)であった。
5.一次症例における紹介元診療科は,産科が最も多く(61.5%),次いで新生児科(15.6%)であった。
6.出生前カウンセリングは2013年から開始されてその件数は11件,往診処置は2008年から開始されてその件数は33件であった。
7.二次症例における紹介目的は,口唇裂・口蓋裂の手術が最も多かった。
8.手術の術式別内訳は,二次口唇形成術(修正術)が95件と最も多かった。

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© 2022 一般社団法人 日本口蓋裂学会
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