抄録
全国80の医系大学とその附属施設もふくめて87施設の神経内科卒前教育担当者を対象に,平成13年モデルコア・カリキュラム(コア・カリ)に関するアンケート調査をおこなった.回収率は64.4%であった.回答校の93%では医学教育にコア・カリが導入されていた.コア・カリの内容に関しては,医療面接と診察に始まる診療の基本的過程をより重視すること,臨床神経学においては症候学・診察技法・頻度の高い症候と疾患・治療学など関する項目の充実,選択履修項目の必修化,適切な用語の使用など,改善を求める意見が多かった.卒前教育環境に関する調査では,神経学関係の講義コマ数や臨床実習における神経内科の選択性と配属期間などに,施設間で大きな差がみとめられた.