鹿児島大学大学院医歯学総合研究科神経内科・老年病学
医療法人恒心会小倉記念病院神経内科
2011 年 51 巻 1 号 p. 38-42
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症例は57歳男性である.超低体温循環停止下人工血管置換術を契機に,急性発症の核上性眼球運動障害,動作緩慢,頸部ジストニアなど進行性核上性麻痺(PSP)に酷似した症候を呈した.嚥下障害は一時的に改善したが,その後に再悪化.抗パーキンソン病薬の内服下において,その他の症候は非進行性であった.発症前より中脳被蓋部の萎縮が存在していた.本例は,胸部大動脈関連の低体温下手術後に急性発症するPSP類似症候群の本邦初の報告である.
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