2013 年 53 巻 11 号 p. 1249-1251
Creutzfeldt-Jakob病をふくむプリオン病の診断には,MRIを主体とする画像検査が有用である.拡散強調画像(diffusion-weighted imaging; DWI),FLAIRにおける大脳皮質,線条体の高信号が診断マーカーとして重視されている.ただしDWI のほうが病変検出能にすぐれるため,FLAIRのみによる判定は避ける.一方,大脳皮質や線条体に高信号を呈する疾患はプリオン病以外にも存在し,自己免疫性脳炎,てんかん重積などの鑑別が重要である.病変が辺縁系主体のばあいや,初期にDWIよりFLAIRの高信号がめだつばあいには,プリオン病以外の病態を考える.