2013 年 53 巻 11 号 p. 1364-1365
米国では神経内科医が神経救急に積極的に関与している.SAHや外傷を除く脳血管障害,てんかん,意識障害などは伝統的に神経内科医(neurologist)の担当領域となっているため救急医はコンサルト必要症例を神経内科医に紹介するのが通例である.それを可能としている要素が二つある.一つはNeurologyレジデンシーの教育プログラムであり,まさに研修初日から救急対応に対する講義が目白押しとなっている.米国での充実した教育プログラムを可能としているのは豊富なスタッフ数であり,その研修プログラムを単純に本邦に移植することは不可能ではあるが,神経救急に対する教育が最優先にされる姿勢には学ぶものがある.