2014 年 54 巻 12 号 p. 1003-1005
片頭痛とてんかんは一過性発作性脳疾患であるため,関連が議論されている.国際頭痛分類第3版では,てんかん発作と関連する頭痛として,片頭痛てんかん,てんかん性片側頭痛,てんかん発作後頭痛があり,関連性は複雑でかつ双方向性であるとしている.ミグラレプシーの多くは後頭葉てんかんの症状といわれている.国際抗てんかん連盟のてんかん分類には頭痛関連てんかんはない.複雑部分発作後に拍動性頭痛発作を呈する症例は,臨床的には前兆のない片頭痛と区別ができないてんかん発作後頭痛であった.片頭痛とてんかんの病態には類似性があり,大脳皮質細胞の過興奮性や遺伝要因などの共通性もあり,今後の研究の進展が期待される.