臨床神経学
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症例報告
一過性の繰り返す大脳白質病変を示し,GJB1遺伝子点変異ヘテロ接合体のX連鎖Charcot-Marie-Tooth病の女性例
竹丸 誠下江 豊佐藤 恒太橋口 昭大髙嶋 博栗山 勝
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2018 年 58 巻 5 号 p. 302-307

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抄録

症例は32歳の女性.一過性の中枢性顔面神経麻痺,球症状が出現し,脳画像で大脳白質,脳梁膨大部,内包後脚に拡散強調像で高信号を認めた.兄2人が四肢遠位優位の末梢神経障害を示し,コネキシン32をコードするGJB1遺伝子点変異のX染色体連鎖シャルコー・マリー・トウース病(X-linked Charcot-Marie-Tooth disease; CMTX1)であり,本症例はヘテロ接合体である.神経伝導検査で脱髄型の軽度障害を示した.中枢神経(central nervous system; CNS)症状と画像変化は3症例とも極めて類似していた.CNS症状を示すCMTX1症例は数多く報告されているが,女性例は非常に少なく,本症例類似の女性例の報告例はない.一過性のCNS症状を示す例は,誘発因子が認められており,予防が重要である.

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© 2018 日本神経学会
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