臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
Print ISSN : 0009-918X
ISSN-L : 0009-918X
症例報告
抗AChR抗体及び抗P/Q型VGCC抗体が共に陽性を示した重症筋無力症の1例
武田 侑己野田 佳克清家 尚彦石原 広之
著者情報
ジャーナル オープンアクセス HTML

2024 年 64 巻 4 号 p. 292-295

詳細
抄録

症例は79歳女性.嚥下障害,両側眼瞼下垂を来し入院した.抗アセチルコリン受容体(抗AChR抗体)と共に抗P/Q型電位依存性カルシウムチャネル抗体(抗P/Q型VGCC抗体)陽性が判明した.低頻度反復刺激試験で有意なdecrementを認めたが,高頻度反復刺激試験と単線維筋電図ではLambart-Eaton筋無力症候群として特徴的な所見を認めず,重症筋無力症と診断した.両抗体が共存する症例において,主たる病態の判定には電気生理学的な検索が有用である.

著者関連情報
© 2024 日本神経学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top