臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
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ドパミントランスポーターシンチグラフィで線条体の集積低下を示し,レボドパ併用が有効であった糖尿病性舞踏病
横井 克典數田 知之鳥居 良太遠藤 利洋荒木 周寺尾 心一
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論文ID: cn-001041

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抄録

症例は右上下肢のバリズムを呈した糖尿病性舞踏病の77歳,女性.初期の血糖は732 mg/dl,HbA1cは12.2%で,前医で高浸透圧高血糖症候群と診断された.10日後から右上下肢のバリズムが出現し,1か月後に当科を受診した.MRI-T1強調画像で左被殻部に高信号域を認め,ドパミントランスポーターシンチグラフィ(dopamine transporter SPECT; DAT-SPECT)で左優位に両側線条体の集積低下を認めた.不随意運動はドパミン拮抗薬のハロペリドールとリスペリドンは無効で,クロルプロマジンで軽度改善した.DAT-SPECTの所見から,レボドパ併用がバリズムの抑制に有効だった.貴重な症例と考え報告した.

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