論文ID: cn-001337
22歳女性.起床時からの激しい頭痛と,錯乱を伴う意識障害で入院した.当初は急性脳炎などを疑い集学的に治療したが,その後は頭痛と意識水準の変動が3週間以上持続した.脳血流シンチグラフィーでは両側後頭葉優位にびまん性血流低下を認め,脳波では安静閉眼時の後頭部優位律動が不明瞭化していた.国際頭痛分類第3版(The International Classification of Headache Disorders 3rd edition; ICHD-3)の「脳幹性前兆を伴う片頭痛」の診断基準は発作回数や持続時間の項目で完全には満たさず,むしろICHD-3にない「錯乱型片頭痛」の疾患概念に類似し,バルプロ酸ナトリウムとトピラマートの投与が有効であった.成人でも急な頭痛で発症し,錯乱や遷延する意識障害を伴う症例では,このような病態も考慮すべきである.