臨床神経学
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橋本病に悪性貧血と亜急性連合性脊髄変性症を合併した高齢男性の1例
下園 孝治
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論文ID: cn-001551

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抄録

66歳男性が深部感覚障害による歩行障害で入院した.血清ビタミンB12低値で悪性貧血,MRI T2強調画像で頸髄および胸髄の後索と側索に高信号域を認め亜急性連合性脊髄変性症(subacute combined degeneration of the spinal cord,以下SCDと略記)と診断した.抗胃壁抗体,抗内因子抗体が陽性の自己免疫性胃炎,かつ抗ペルオキシダーゼ抗体が陽性で橋本病でもあった.橋本病に悪性貧血を合併した多腺性自己免疫症候群3B型に分類される.この病型では吸収障害からのビタミンB12欠乏のリスクがあり,SCD発症に寄与したと考えられた.

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