臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
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Faciobrachio-crural dystonic seizureによる転倒を認めたleucine-rich glioma-inactivated 1抗体陽性脳炎の1例
大内 東香 中島 沙月平井 英祐菊池 貴彦
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開
電子付録

論文ID: cn-002141

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抄録

Faciobrachial dystonic seizureはleucine-rich glioma-inactivated 1(LGI1)抗体陽性脳炎に特異的な発作で,下肢を含むfaciobrachio-crural dystonic seizure(FBCDS)の形をとることがある.77歳女性が3週間前からの転倒を主訴に受診した.立位時のFBCDSによる転倒で打撲を生じていた.頭部MRIは異常なかった.血清LGI1抗体が陽性で,免疫治療と抗てんかん薬で症状消失した.FBCDSは繰り返す転倒において,稀だが重要な鑑別診断である.重篤な外傷や脳炎の進展を防ぐため早期の把握と治療が必要である.

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