日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第5回大会
セッションID: p2-003
会議情報

ポスター発表
新近性効果におよぼす文脈変化と比の法則の影響
*漁田 武雄漁田 俊子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

本研究は,比の法則によると新近性効果が成立する条件下で,場所・計算課題・BGMを複合操作した文脈の変化によって,新近性効果が消失するか否かを調べた。大学生144名を,ランダムにSC, DC, EX群に割り当てた。SC群では,7対の項目対を視覚的に5秒間提示し,各項目対に共通な連想語を口頭で報告させた。各対提示の前後に,計算課題を30秒間行わせた。最後の計算課題終了後,口頭自由再生の教示を与え,再生を開始させた。DC群は,SC群と同じ方法で計算と対提示を行わせ,7対目の提示後,計算をさせずに課題を終了した。つづいて,実験参加者を別の場所に誘導し,自由再生を開始させた。対提示終了から再生教示までが30秒となるよう調整した。EX群では,SC群と同じ手続きで実験を進行し,最後の計算課題終了時に爆発音を提示した。本実験の結果,複合文脈変化は新近性効果の大きさに影響したが,消失させることはなかった。

著者関連情報
© 2007 日本認知心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top