日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第5回大会
セッションID: p2-014
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ポスター発表
デザイン描画の創造性評価における形状・心理特性
*杉尾 武志赤間 健一余語 真夫東 宏治八木 匡
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抄録
創造的なデザインとは,単に新奇なだけでなく,デザイン対象が実際に有用であると判断されるものを指す.しかし,デザインの形状や心理特性がどのように創造的であるという評価に結びつくかについては,これまであまり検討されてこなかった.さらに,そのデザインに対する好き嫌いといった感情的要因と創造性評価の関係も明らかではない.本実験では,新規開店のカフェにおくためのイスを描画させたグループと,描画のペアごとに選好性,新奇性,有用性の判断を行わせたグループの結果から,多次元類似度空間を構成した(それぞれ描画空間と評価空間).そして重回帰分析を用いて,デザイン描画の評価空間の各次元が描画空間の各次元,描画の形状特性および心理特性によりどの程度説明できるかを検討した.その結果,描画に対する選好性,描画の輪郭周囲長(複雑さと相関が高い),およびイスの対称性と伸長性によって創造性評価が説明できることが示された.
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© 2007 日本認知心理学会
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