幼児がもつロボットに対する概念、特にヒューマノイドロボットに対する生物学的な属性の付与について検討した。参加者は平均年齢5歳児19名、6歳児21名、成人15名であった。人間、うさぎ、車、冷蔵庫、ロボット(Robovie,神田,石黒,小野,今井,中井,2002)5枚の写真を用意し、生物に関する質問9つ(例:「目があるのはどれ?」 「痛いと思えるのはどれ?」)を行い、あてはまると思う写真を選択させた。結果は、Robovieは外見上目をもっているが、人間やうさぎにくらべて目があると選択する率は成人、幼児とも低かった。また心的状態に関する質問ではロボットは痛みを感じると答える幼児もおり、幼児はヒューマノイドロボットに関して成人とは異なった判断をしている可能性が示された。