日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第6回大会
セッションID: O4A-03
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口頭発表4A:学習・推論
再認ヒューリスティックと知識に基づく推論
知識量からの心的過程に関する考察
*本田 秀仁阿部 慶賀山岸 侯彦
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抄録

近年、G. Gigerenzerらを中心とする研究グループが、我々は再認ヒューリスティック(以下RH)という推論ストラテジーを用いて環境構造に適応的な推論を行っていることを示している。RHは、一般的には、“2つの対象のうち、一方を知っていて、もう一方を知らない場合、知っている対象が推論基準において高い値を持っていると推論しよう”と記述される。この記述からも分かるように、RHは対象を2つとも再認できた場合は使用できず、この場合、我々は知識に基づいて推論をする必要があるとGigerenzerらは主張しており、RHに基づく推論との違いが指摘されている。しかしながら、この点についてこれまで実証的に検討がされてこなかった。そこで本研究では、対象への知識を先行研究のようにカテゴリカル(再認、不再認)ではなく、量的(知識量)に捉えた上で、2つの推論の心的過程について議論を行う。

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© 2008 日本認知心理学会
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