抄録
思考・推論の研究でしばしば用いられているWasonの4枚カード問題を、項目反応理論を用いて分析した。323名の私立大学学生が直説法課題2題、義務論的課題3題、非義務論的課題1題の計6題の4枚カード問題に対して回答した。被験者の回答は各課題ごとに正答・誤答のどちらかに分類され、データはテトラコリック相関に基づいた因子分析、及び2母数ロジスティックモデルを用いて分析した。分析の結果、1因子構造が確認され、かつ直説法課題・義務論課題では困難度母数は異なるものの、識別力母数はほぼ同等であることが明らかになった。