日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第7回大会
セッションID: O2-1
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可変型課題切換タスクにおける加齢,日内変動,言語の効果
数字選択課題による検討
*原田 悦子浅野 昭祐須藤 智Hasher, Lynn
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抄録
数字選択課題は,可変型課題切換タスクの一つであり,より複雑なエラー反復現象や追及者尺度との関係も示されている(Harada & Suto, 2008).本研究は可変型課題切換課題の持つ意味をさらに明らかにしていくため,数字選択課題コンピュータ版に用いて,加齢 (若年成人vs.高齢者),日内変動(テスト実施が午前vs午後)を検討する実験を日本およびカナダで実施した.実験の結果,(a)正答率は加齢の主効果はあるが日内変動の効果はない,(b)反応時間は加齢の主効果と加齢*日内変動の交互作用が有意であり,高齢者のみに日内変動の効果が見られた.一方,カナダと日本の結果には反応時間の差の他,各項目ごとの反応時間における課題切換,教示(数vs大きさ),刺激統合性などの要因の影響が異なることが示され,使用言語により処理過程が異なる可能性が考えられた.認知的コントロールとこれらの諸要因との関係について検討する.
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© 2009 日本認知心理学会
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