日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第7回大会
セッションID: O2-3
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情動を伴った自伝的記憶の想起に加齢が及ぼす影響
*増本 康平田淵 恵門永 隆太郎河崎 円香
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キーワード: 自伝的記憶, 情動, 加齢
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抄録
注意や記憶といった認知機能と情動の相互作用に加齢が及ぼす影響に関する最近の欧米の研究は,若年者でみられる注意や記憶におけるネガティヴィティ・バイアス(ネガティヴ優位性)が高齢者ではみられず,加齢とともにポジティヴな情報に注意を向けその記憶が高まるポジティヴ優位性がみられることを報告している。本研究ではこのポジティヴ優位性に関して,自伝的記憶を指標とし,以下の点を明らかにすることを目的とした。まず,これまで日本人を対象とした研究はほとんど報告されていないため,日本人高齢者にポジティヴ優位性がみられる検討した。次に,ポジティヴ優位性の生起には方略的な情報処理が仮定されているため,認知資源(ワーキングメモリ・処理速度)とポジティヴ優位性の関連について検討を行った。最後に,想起された自伝的記憶の感情価によって,想起後の気分に違いがみられるのか検討した。
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© 2009 日本認知心理学会
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