抄録
本研究の目的は,日常場面における予定の想起に伴う感情がどのようなものであるのかを明らかにすることであった。62名の大学生に対してこれから1ヶ月の間に実行しようとしている予定を想起して報告するよう求め,さらに予備調査の結果に基づいて作成された予定想起時の感情に関する32項目の記述(e.g., 待ち遠しい,焦っている)にどの程度あてはまるのかを評定するように教示した。また,報告された予定自身の感情価についても5段階で評定するよう求めた。各質問項目の評定値に関する分析から,日常場面における予定の想起にはどのような感情が伴いやすいのかが明らかとなった。具体的には,失望感や退屈感,怒りといった感情が経験されることは少なく,課題遂行への熱意や嬉しさ,期待感などが経験されることが多いことが示された。