日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第10回大会
セッションID: P4-19
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ポスター発表4(記憶②)
ワーキングメモリの測定方法についての検討
*神田 尚山村 豊井田 政則
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抄録
本研究の目的はワーキングメモリの測定方法を検討し,検査用紙を用いて簡便に実施ができるワーキングメモリ検査を開発することである。実施が簡便な新版ワーキングメモリ検査 (新版トレールメイキングテスト,高中低課題,高中低左右課題,概念的Nバック課題,メンタルローテーション,他) を作成し,それらと従来からのワーキングメモリテスト(演算スパンテスト,リーディングスパンテスト,他)を大学生に実施した。新版ワーキングメモリ検査の結果を因子分析したところ,「転換的注意機能」「分割・選択的注意機能」「抑制的機能」の3つの因子が抽出された。構造方程式モデリングによる分析の結果,新版ワーキングメモリ検査のスコアと従来型ワーキングメモリテストのスコアの間にはかなり高い正の相関がみられた。このことから,本研究で作成した新版ワーキングメモリ検査が,ワーキングメモリテストとして有効であることが示唆された。
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© 2012 日本認知心理学会
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