日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第12回大会
セッションID: P4-28
会議情報

ポスター発表4 記憶,注意,人格・臨床
自伝的記憶の具体性の減少とマインドワンダリングとの関連
*松本 昇菅原 大地望月 聡
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

抑うつ者には自伝的記憶の具体性の減少がみられる。その原因のひとつとして,抑うつ経験者は自伝的記憶の検索時にマインドワンダリングが生じると,それに捕らわれて記憶の検索が進まなくなることが示唆されている。本研究では,マインドワンダリング測定課題であるSARTにおけるマインドワンダリングや課題成績と,自伝的記憶想起課題におけるマインドワンダリングや具体的な記憶に関連があるかを検討した。大学生39名を対象にSART(McVay & Kane, 2009)とAMT-OI(松本・望月,2013)を実施した。その結果,SARTの思考サンプリングで“その他”と回答する者ほどAMT-OIの概括的な記憶が多かった。また,SARTのNo-go試行における目標無視傾向が高い者ほど,そして,SARTで課題に集中できない者ほど,AMT-OIにおいて課題無関連の内的な思考や感情に注意を向けてしまうことが示された。

著者関連情報
© 2014 日本認知心理学会
前の記事
feedback
Top