小児の精神と神経
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ヒトパピローマウイルス(HPV)感染と子宮頸がん
小川 千加子
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2024 年 64 巻 1 号 p. 42-48

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抄録
日本では子宮頸がんに年間約1万人が罹患,約3千人が死亡している.罹患の若年化によりピークは30代で,多くの若い女性が命や妊孕能を失ったり,治療の後遺症を抱えている.子宮頸がんは一次予防(ワクチン)と二次予防(がん検診)が可能で,予防による撲滅が可能ながんである.多くは性交によるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染が原因であるため,HPVワクチンは理にかなった方法である.HPVワクチンは小6~高1の女児を対とした定期接種で,現在はキャッチアップ接種も行われているが,接種率は30%程度と低迷している.子宮がん検診の受診率も約40%であり,本邦では適切ながん予防行動がとられていない.すべての子どもたちが適切な時期に正しい知識を得てがん予防について考える機会を与えられるとともに,接種後症状への体制整備により安心して接種できる環境が整い,HPVワクチンが有効に活用されることを期待したい.
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© 2024 一般社団法人日本小児精神神経学会
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